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白老調査日記
中国・瀋陽出身。2002年10月来日。関西言語学院を経て北海道大学大学院文学研究科修士課程1年在学中。研究テーマは少子高齢社会。趣味は歌を歌うこと、スポーツ、読書。歌手、モデル経験あり。
札幌YOSAKOIソーランに出場経験あり。
 
 

春休みに北海道の白老町というところで大学の先生と私たち学生たちが4日間の社会調査が行われた。調査の内容は少子高齢化と地域福祉に関する意識調査、というものであった。この調査は私にとっては研究にも役立つ社会調査を学ぶ機会であり、それ以上に人生を学べた貴重な体験であった。

一軒一軒訪ね、アンケートに答えてもらうという社会調査をするのは私にとって行く前は不安だった。なぜなら、この調査は直接に対象者宅を訪問して面接で調査することなので、私は敬語の使い方や言葉の対応などについて心配したからであった。しかし、今回は自分を鍛える良い人生経験だと思って、訪問調査に参加してみた。
初日に、白老に着いてからすぐに向かったのは小中学校を含む住宅街地区。一軒家が多く比較的に新しい家が立ち並んでおり、子どもたちが遊ぶ光景もよく目にした。調査対象者の中には現在子育て中の方も含まれていて、あの地区だけ見ていると、少子化を感じないほど子どもを見かける機会が多かった。そんな住宅街を地図片手に歩き回るのは、奇妙な存在に思われたかもしれないが、一方で近所の何らかのネットワークに引っかかれば調査自体が話題に上り、調査も行いやすくなるのではないかという期待をしていた。

初めて調査した人はAさんという50歳の男の人だった。私が訪ねた時にAさんは自宅の庭で何か作業をしている時だった。私は調査の目的と自己紹介を説明して、調査の協力をお願いしたら、相手は「いいですよ。」と言って、作業を中止して、庭の中で調査の内容をすぐ聞いてくれた。私が留学生であることを知っていたAさんは「ゆっくり読んで大丈夫だよ」と言ってくれた。その時、暖かく感じ、調査中に緊張感なんて全然なくなって、順調に第1件目の調査ができた。もっと話したら、Aさんはそこの近くにあるコンビニのオーナーであることを知っていた。ちょうど私は同じチェン店のコンビニでアルバイトをしたことがあるので、Aさんともっと話しやすく、調査の不安も癒された。

しかし、断られることを無視することができない。同じ初日に、70歳くらいのBさんのお宅を訪ねた時、私は自分の意図を説明したら、「関係ない!!」と言われて、すぐにドアを閉めた。さっきと全然違う態度だったので、すごくショックであった。その瞬間に続いて何をすればいいか全くわからなくなった。1日中に極端な体験をした。でも、私は諦めたくないので、次の日にもう一回Bさんの家に訪ねてみた。2回目に、断れる可能性があると知っているけど、勇気、自信を全部出して、ドアをもう一回叩いた。調査にだいぶ慣れた私は言葉をきちんと整理して、相手に自己紹介と調査の目的を笑顔で伝えたら、Bさんは「なるほど。今ですか?」と言った。その瞬間に心から「やった!!」という達成感が出てきた。そして、Bさんは調査の内容を真剣に聞いてくれた。
ここでは考えを相手に伝えるのは本当に難しいと痛感する。まず、少しでも相手の警戒心を薄めて、調査の意図を説明し理解してもらう。言葉に出して説明するためには自分自身でも十分に理解していないと、相手の理解は得られない。曖昧な情報を伝えて、妙な誤解を生みかねない。相手を納得させるためにはどうしたらいいかを勉強できる良い経験だったと思う。

今回の調査に参加して本当によかったと思う。この調査で、いろんな人に出会い、いろんな人の生き方を知り、自分がすごく勉強になった。この調査も良い人生経験としてたくさん吸収することができたと思う。この経験で私は日本文化や日本住民たちの親切さなどについて自分自身で体験して、もっと理解できたと思う。また、みんなで温泉に入ったり、夜にたくさん話したことはもちろん良い思い出になった。札幌にいるときにはなかなか経験できない、素敵な期間であった。

 
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