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奨学生エッセイ
 
 
 
私の成長は日本人に負うところが多い
ベトナム出身。2004年来日。静岡日本語教育センターを経て一橋大学大学院経済学研究科修士課程1年に在籍中。
研究テーマはベトナムへの外国金融機関の進出と国内企業の金融活動への影響。
 
 

子供の時、漫画や映画によって、日本が四方を海に囲まれ、北海道から沖縄まで南北に長い日本列島の自然が変化に富んでいることを知り始め、高校に入ってから、世界歴史という科目を勉強したにより、強い軍隊のある日本が分かり、そして大学時代、世界経済という科目の勉強により、日本が高度経済成長による経済大国になったということが分かった。なぜ日本がそんなに成果を達成したのか不思議に思っていた。いつの間にか日本のことを気に入り、機会があれば日本へ留学したいと思った。大学を卒業してから、すぐアメリカと日本へ留学する絶好のチャンスが与えられたが、日本へ留学することを決心した。

いよいよ日本に来た。最初、何でも分からないし、日本語もあまり喋れないので、いろいろな困ることと心配することが一杯あった。さらに、一番驚いたことは道で周りを気にしないで冷たい顔で歩いている人々を見たことだ。日本人について優しくて親切なイメージを持っているのに、このような人と人との結び付きが薄そうな社会の中に住むのは大丈夫かな、と心配していた。時々寂しくてたまらず、国へ帰ることも考えた。
日本人のことがよくわかれるために、日本人と一緒に仕事をやったほうがいいじゃないかなと思って、レストランでのアルバイトを始めた。そして、五ヶ月ぐらい経って、日本人が真面目で、協調性が高いことや日本人の仕事の効率が良いことなど、色々なことがわかるようになった。最初、私は仕事がぜんぜんできなかったが、同業の日本人が親切に教えてくれたので、短い期間でよくできるようになった。

レストランで接客のアルバイトをやっているので、日本人のお客様と接するチャンスが多くなった。外国人なので、いじめられるのではなく、とても親切にされるのである。お客様がいろいろなことについて話してくれるので、日本語能力がアップすることができただけでなく、社会知識も補充できたし、コミュニケーション・スキルもアップできた。そして、友達になってくれる?、と聞かれるのは少なくない。その後、メールでよく連絡したり、私が帰国する間ベトナムまで遊びに来てくれたりする日本人のお客様もいる。

日本語学校を通っていた時、交通事故に遭って2週間入院して手術を受けなければならなっかた。その2週間は毎日日本語学校の先生たちが見舞いに来てくれた。私を教えない先生でも、遊びに来てくれたり、プレゼントを買ってくれたりした。とても感動した。先生たちは私が早く治すように力を足してくれた。大学に入学して指導教員や留学生センターで働いている事務員もとても親切にしてくれた。私費留学生なので、アルバイトをたくさんしなくてはならないとよくわかってくれて、奨学金を給与されるように手伝ってくれた。そして、大学が紹介してくださったホストファミリは自分の子供のようにとても可愛がってくれている。いつでも何でも相談することができ、日本の家族みたいで、家族と離れて生活しているが、家族がそばにいると感じている。

今まで出会った日本人は私の心に良い印象を残った。私費留学生としての生活はいろいろ困ることがあるはずだが、親切な周りの人がいるこそ、いくら困っても容易に乗り越えることができると、私は実感できてきたことである。私の成長は日本人に負うところが多いのである。他の人にとって親切な周りの人の一人になるように努力したいと思っている。

 
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