ホーム サイトマップ
ホーム 財団案内 財団ニュース 助成案内 よくあるご質問 お問合せ
助成案内
助成事業について
助成実績
助成募集要項
奨学生エッセイ
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
2009年度
2008年度
2007年度
2006年度
 
奨学生エッセイ
 
 
 
私が見た日
中国出身。2003年来日。
横浜国立大学経済学部国際経済学科3年在学中。
趣味は卓球、歌うこと。
 
 

私が日本に来ることを決めたのは高校2年のときである。そのとき周りの人はみな大学進学するために一所懸命頑張っているのに、私はみんなとは違う道を歩みたかった。大学へ行くより、若いうちに外国に行って、もっとたくさんのことを体験してみたいと思った。周りの友達や、先生たちはみんな反対だった。当時18歳だった私にとっては本当に大きな決断でもあったが、みんながやらないことを大胆にやってこそ成功するのだと思って、日本に来ることを決めた。

しかし、私の印象の中での日本人は実はあまりよくなかった。最近だいぶ変わってきてはいるが、日本といったら歴史的な背景もあり、中国人は大体好きではない。しかし、日本に来て私の考えは変わった。日本人のようにやさしくて、親切で、まじめな人は本当にいないと思った。

まず驚いたのはサービス業である。どこに行っても最高のサービスが受けられるし、お客様を第一に考えて、一番いいサービスを提供しようとみんな努力している姿が本当に素敵だった。日本には中国で見たこともない便利な小物がたくさんある。それは常にお客様の声に耳を傾け、なるべく満足してもらおうといろいろ研究しているからである。その点はどこの国も学ぶべきだなと思った。だから、日本の生活に慣れたらずっと住みたくなる。

第二に驚いたことは日本人の性格である。日本人の笑顔は本当に素敵だ。どんなに辛いことがあっても人の前では笑っている。またわからないことがあったら、絶対いやな顔せず、理解できるまで教えてくれるし、外国人だからといって無視したりしないで、とてもゆっくり話してくれる。

第三は日本人の礼儀正しさ。たとえ小さなことでも何かしてあげると、感謝の気持ちを持ってありがとうと何回も言ってくれる。私のバイト先でも最初に店に入るときに「おはようございます」。着替えて中に入るときも「おはようございます。今日もよろしくお願いします」。何かやってもらったら必ず「ありがとうございます」。働いているときに少しでも相手にぶつかったら「ごめんなさい」。一日何回同じ言葉を繰り返すかわからない。最初は慣れなくて何も言わなかったりしたが、一緒に働いてる従業員がいろいろと教えてくれて、たくさん練習した覚えがある。

第四に日本人は真面目で、マニュアル通りにやる。自分に任されたことは最後まで責任を持ってやるし、どこの店でもマニュアルがあって、みんなそれを守らなければならない。その日本人の真面目で、規則正しい性格が、日本をここまで発展させていると思う。

いくら経済が発達していても、環境がよくても、外国人として慣れるまでは私を含めてみんな大変なことがたくさんあったと思う。言葉や習慣や文化の違いでミスもたくさんした。バイトしながら勉強するって本当に大変なことだが、それをやっている自分が偉いなあと思うときがある。今は奨学金ももらって比較的安定しているけど、ここまでの道のりを振り返って辛いことがたくさんあった。でもそれらのことがあったからこそ、私は成長したし、今はどんなことがあっても怖がらずに、対応できる自分になってきた。それはお金では買えない大事な経験なのである。私は日本でたくさんいいことを学んだ。中国も早く日本のような先進国になればいいなといつも思っている。日本で学んだことを中国で生かしていけるよう頑張っていきたいと思う。


 
前のエッセイ | 次のエッセイ
 
ページのトップへ
   
ご利用条件 個人情報保護について Copyright (c) 2003- Sojitz Foundation. All rights reserved.