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奨学生エッセイ
 
 
 
人が通らない道を選ぶ前に、人と一緒に頑張らないと
中国出身。2004年来日。
東京大学薬学部薬学科3年在学中。
趣味はバスケ、読書、カラオケ。
 
 

私は中国瀋陽からの留学生です。中学校1年生から、有名な進学校「東北育才学校」で日本語を勉強し、2004年10月に留学のため日本にきました。2005年4月に大学に入学し、仮面浪人を経て、2006年4月にようやく念願の東京大学薬学部に入学しました。両親の給料のほとんどが私の教育のために使われたが、家族の希望を背負っている私はひとつの夢を持っている。それは、大きく成功したい。日本に来て、成功の可能性のダイバーシティをさらに肌で感じた。薬学の研究者にならなくても、いろんな道で成功できると改めてわかった。特に私たちの世代の英雄みたいな存在のビル・ゲイツ氏の影響を受け、自分で起業しようと思う大学生が明らかに増えてきた。特に東京大学のような研究の第一線で活躍する場を提供できる大学の留学生の中にも数多く存在すると思う。私はずっとそうしようと思った。

2007年4月から、東京大学薬学部の教授たちとアステラスの竹中会長の努力のおかげで、「医療科学」という寄付講座ができた。竹中会長をはじめ、幅広い分野をカバーする数多くの社員たちの話を聞く機会があった。特に竹中会長が「人が通らない道を選ばないと大きく成功できない」と教えてくれた。これは私たちが起業する考えと一致しているではないかと自負している。

しかし、「医療科学」の授業中に、ある社員の方が臨床実験について詳しく語りました。創薬において、非常に重大な位置を占め、多大な時間、資金と人力を利用し、しかし、企業の利益にはなりにくいのが臨床実験である。新薬の開発に平均300億円と十数年間が必要だといわれているが、臨床実験がそのなかの律速段階である。9割以上の新薬の承認が臨床実験の段階で無理になった。私が考えたのが、臨床実験という面倒かつ大事な部分をアウトソーシングできる環境を創造する「新しい」会社を作ったら、中国や東南アジアなどで、薬に対する抵抗感が少ない国で、低いコストで大規模な臨床実験ができるし、臨床実験のプロとしてのノウハウを生かし、素晴らしい新薬を早く市場に出せるように製薬会社と協力し、社会に貢献できると思った。授業後、先生に聞いてみると、「そういう会社がもうたくさんあるよ」といわれた。少しショックだったが、聞いてよかったと思う。

まず、この授業のおかげで、自分の視野を広げ、専門のことと社会貢献を連結する考えを自らできたことがありがたかった。さらに大事なのは、人が通らない道を選ぶ前に、人と一緒に頑張って下積みしないといけないと分かった。頑張って基礎を勉強し、さらに新鮮な研究の場では、他人が真似できない本当の素晴らしい発想ができると思う。しかも日本の大学ではそういう場を提供してくれる研究室と教授たちが溢れている。22歳の青年として、将来のために焦っているかもしれない。私がなんとか成功できるという自信を持つと同時に、忘れてはいけないことはそれまでの下積みである。ビル・ゲイツでも、起業する時に一人前の技術を持っていた。確かに人が通らない道を選んだほうがいいかもしれないが、それまでに歩んでいける実力を身につけないといけない。

人が通らない道を選ぶ前に、焦らず、人と一緒に頑張って下積みをきちんとしないといけないとよく分かった。


 
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