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経済危機の中の留学生たちの生活
中国出身。2003年来日。
横浜国立大学経済学部国際経済学科4年在学中。
趣味は、ドラマを見ること、卓球、カラオケ。
将来の夢は、中国の大学の先生になっていろんな優秀な人材を育成すること。
 
 

100年に一度とも言われるこの世界的な経済危機は私たち留学生生活に大きな影響を及ぼしている。留学生はともかく、日本人にとっても大きなショックである。リストラが頻繁に起こり、小さい会社は倒産され、サービス業の不振によりバイトやパートの働く時間も短くなり、新卒の大学生たちが就職難に陥るなど、本当にどこから手を打てばいいのかわからないめちゃめちゃな状況にある。

このような経済危機の中で留学生生活を続けられるのは本当に困難なことである。中国や韓国人が日本に留学する大きな理由のひとつが、バイトで生活費と学費を稼げるからである。もちろん、家が豊かで仕送りをもらいながら、勉強だけする人もいるけど、ほとんどの留学生は勉強しながらバイトをして、なるべく家族には負担をかけないように努力をしているのである。しかし、今の不景気状態だと、バイトを探すことも難しくなり、今年四月生として日本に来た留学生たちはほとんどバイト見つかっていない。またお店の売り上げがあんまりよくないため、シフトに入る時間が短くなったり、首になったりする人もいる。日本人の多くの家庭も収入が減って、大学生や高校生がバイトしながら生活費を稼ぎはじめているので、お店側としては留学生より日本人を優先にするのは当たり前のことである。

バイトの問題だけではなく、来年大学または大学院卒業見込みの留学生たちが就職できなくて、帰国するつもりの人がたくさん出てきている。日本政府はそれを防ぐため、奨学金や留学生アパートなどいろいろ努力しているが、それはあんまり役に立っていないのが現状である。日本がなぜ留学生の受け入れにそんなに積極的かというと、少子化により若者がだんだん少なくなり、それを補っているのが留学生たちである。留学生がいない飲食店が珍しいぐらい、留学生が果たす役割というのは大きい。多くのIT企業も中国からの技術者によって成り立っている。それなのに、日本が不況に陥ったとき、一番影響を受けるのは又留学生である。一番首になりやすいのも留学生であり、留学生はビザの問題があるので、結局帰国するか、不法滞在で日本に残る事になる。

今回の不景気はいつまで続くかわからない。政府も本当に緊張していろいろな政策を作ってがんばっている。一日でも早く景気が回復することを祈るしかない。日本だけではなく、中国も実は新卒の就業率は低い。日本にいても、中国に帰っても実力がない限り、生き残るのは難しい。もともと厳しい留学生生活に嵐が来たような気がして心が痛い。でも何があっても私は頑張る。心配しても変わることはひとつもないから、今私に出来ることを探して一生懸命やって生きたいと思う。日本にいるすべての留学生たちにも「あきらめずに最後まで頑張って」と一言言いたい。

 
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