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日本での生活を通じて感じたこと(国際交流)
ベトナム出身/ 2012 年6月来日
横浜国立大学大学院 国際社会科学府経済学専攻 博士課程前期1 年在学中
趣味:読書、旅行、手作りのものを作ること
将来の夢:卒業後、研究員として国際経済研究所で研究を続けること、あるいは経済交流を促進する
        非営利財団や外資系組織で働くこと
研究テーマ:高精度な為替レート予測手法に関する研究〜ベトナム輸出企業への為替ヘッジ利用の促進に向け
 
 

最近、世界経済が発展するとともに、「国際交流」という話題がよく注目されている。「国際交流」とは何だろうか、なぜ「国際交流」が必要なのかという疑問を持っている人が少なくないと思う。簡単に言えば、「国際交流」とは、色々な外国のことを知り、逆に自分の国のことを知らせ、お互いに相手の国のことを深く理解した上で、協力関係を築くということである。世界の様々な仕組みの中で自分の国はただ一つの要素で、人間は片手で手をたたく事ができないのと同じように、自分の国だけでは孤立して生きて行くことは明らかにできない。たとえば、経済面や自然災害で困ったことに直面した時、他の国から協力や援助を貰わないと、我々の国が順調に解決できなくなる場合が多いのではないだろうか。国際交流の活動は、一番利益をもたらす経済効果だけでなく、お互いの国に色々な場面で役に立つと思う。

「国際交流」では、政治、社会経済、文化、科学技術などの地球規模の広い範囲を持っている交流活動が行われている。しかし、国際交流を実施する際には、まずお互いの国の誇りがある昔から伝達された文化や習慣を良く理解できないと、あることを誤解してしまい、国際交流は成功しないと考えると、文化交流が一番大事なことではないだろうか。

両国の友好関係が成り立つためには、何の分野でも協力協定を締結する際には、相手の国の文化や歴史を理解した上でなければならない。特に、外交の場面では、双方に相手の文化や習慣を理解しようとする心があれば、無理解が原因と言われている武力を行使する戦争を避けることもできる。相手の国の習慣を深く理解する必要性なら、一つの例として、厳しいイスラム教の国では、世界と同じ合図であっても違う意味を持っている行動がたくさんあり、外交官の間のミーティングで真剣に気を付けないと、失礼なことをしてしまうかもしれないということもある。

企業が海外の市場に順調に進出するためには、まず現地の消費者の好みの商品や消費習慣などを調べた上で、現地の歴史や習慣に応じた商品開発を考えるべきである。または、企業対企業の協力では、相手の働き方などの職場文化を理解すれば、共同のプロジェクトが効果的に実施できるのではないだろうか。消費文化や職場文化を調べるのは一般の文化交流の一つの例にほかならない。

そして、文化交流を行う際には、相互理解するのは一朝一夕のものでなく、政府の各機関のレベルだけでなく、民間の交流、企業対企業、個人対個人といったつながりを長い年月、大切に続けないといけない。特に、私の留学生の立場からすると、海外留学することが与えられているのは本当に珍しい文化交流の機会である。大学や各財団が行っている文化交流の活動に参加したり、学校で一緒に過ごしている外国の学生からの話を聞かせてもらったりすることにより、諸国の文化の面白さだけでなく、ある国の人間の性格、考え方などがだんだん分かってきて、自分の知識と価値観が広げられるようになった。そして、文化交流では、他の国の文化の面白さをただ見ることだけでなく、探究心を持って触れたり、体験したりすると、もっと素晴らしさを実感し、深く理解できるようになるということも気が付いた。

それに加えて、グローバル化が盛んになる時代には、外国から我々の国に来て住んでいる人がだんだん増えて行くとともに、外国の文化などの色々なことが同時に入ってしまうという事実に対応するため、外国の文化を深ければ深いほど理解しないと、自分の国に発生した社会問題などのことを順調に管理できないかもしれない。

文化交流の大切さを分かった上で、文化交流を拡大するために一番簡単な手法は、両国の政府の各機関をはじめ、地方と地方の間、財団と財団の間、民間の間でも具体的な文化紹介のイベントや様々な交流活動をもっと行うことだと思う。

 
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