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神保町で日本について学んだこと
米国出身/2010年9月来日
東京大学大学院 学際情報学府学際情報学専攻 修士課程 1年在学中
趣味:撮影、都市を散歩、詩を書くこと
将来の夢:都市開発や再開発を通して都市民のためよい環境を作ることに役割を果たしたい
研究テーマ:神保町における都市地理学, 知恵、本の市場
 
 

私はこれまでに7年以上、日本について勉強しています。戦前から大叔父と父が来日して、色んな経験しました。その二人の話を聞いたので、教科書で説明されている日本より、文化や社会についてより深く日本を理解していたと思いました。私自身、以前、大学の夏休みの間、短期間で二回来日して、大学で日本語と日本の文化を専攻し、日本の会社で二年間ぐらい働く機会がありました。そのため、日本について十分の知識があると考えます。よって、日本における神保町の事例を通して、世界の活字業界や国際的な読者文化を反映してきた変化が見えてくるだろうと考えたため、神保町を研究しにきました。

実際、神保町を研究する方法を考えたとき、やはりその現場に行き、書店やカフェのオーナーと話すことが一番役に立つと思いました。経済的な側面から神保町界隈における古本の産業や顧客についての知見を調査を通して得ることができると思いました。これらのインタビューをする中で、神保町の書店の人や、カフェのオーナーと仲良くなり、私は驚くほど日本や東京についてたくさんのことを学びました。何よりも、私がいつも行くカフェのオーナーは、私の日本人に対する考え方に大きな変化をもたらしてくれました。

例えば、そのカフェのオーナーは、アメリカのジャズや昔の音楽が好きなので、そのことが話すきっかけになり、昔からの国際的な神保町を垣間見せてくれました。よくアメリカの映画やスポーツについて聞かれます。また、カフェのオーナーにドアの外に置いてある水槽について聞いたとき、彼と隣に座っていたお寺の関係者は「心の息」や禅について説明してくれました。その仏教の話のあと、写経のセットをくれました。孤立的な大都市と呼ばれている東京の中心で、私は逆に親切な人々と話し合い、日々、少しずつ日本を深く理解しています。こういうことは人と人の間の国際交流の一例だと思います。

このように初対面の人に対して気軽に話しかけてくれる人がたくさんいるのが日本の面白いところだと思います。他の国を訪ねたとき、町で出会う人は自身の経験や考え方を簡単に説明したくなさそうですし、私のようなアメリカ人について先入観を持っているので、深いレベルで話し合うのはより難しいと思います。あるとき、知り合いは隠し立てなく戦争の思い出と両親や曽祖父の話を教えてくれ、さらに私の話も聞いていただきました。私の出身、アメリカのアパラチヤでもこのように話を気軽にすることがよくあることです。このような異文化の中で、繋がりを見つけるのは留学する魅力的な点だと思います。または、その国の文化や政治、日常生活や食べ物を実際に経験するのはとても重要だと思います。「日本を完璧に知っていた」と思っていた私にとって、色んな相手と話すことは日本での一番大切な経験です。何よりも、私は日本についてたくさんの知らない切り口がまだあると学びました。もし、私の研究活動を通して、近所の人々や神保町の人々が前よりアメリカの一般的な文化をもう少し分かるようになるととても幸いだと思います。

 
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