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経済成長と環境問題〜環境を壊すことなく、経済成長、人類の消費を支えていくためにするべきこと〜
ネパール出身/2011年4月来日
九州大学大学院 経済学府 産業マネジメント専攻(MBA)卒業
現職:双日(株) 海外業務部
趣味:料理(食べること、作ること)、サイクリング、ゴルフなど
将来の夢:国を変えられるリーダー
 
 

グローバル化の進展は、国境を越えた人・モノ・サービス等の移動を加速・拡大し、大きな経済的な恩恵をもたらしている。その一方で、そうした恩恵は、必ずしもすべての国や人々が均等に享受している訳ではない。例えば、貧富の差が拡大といった、いわゆるグローバル化の負の側面も指摘されている。グローバル化の恩恵を、開発途上国を含む国際社会全体が適切な形で享受し、持続可能な開発を実現していくことは極めて重要であり、同時にこれまで経済成長を目指して破壊してきた環境も保全して次世代にも自然の恩恵をもたらすため、重要である。

現在、海洋プラスチックごみ問題、温室効果ガスの排出に伴う気候変動など国際社会で注目を浴びている。しかし、CO2などの排ガスを削減し、人間の消費の在り方を変えなければ、世界の環境問題の解決は不可能である。経済活動を止めてしまえば、経済成長に影響が及び、各国が経済成長する権利を失うことになる。それは、経済成長とCO2排出量の増加には相関関係があり、この関係を切り離すことは困難だからである。経済成長をもたらしながら、どう環境と上手く付き合っていくか。地球温暖化対策に於ける企業の役割とは何か。持続可能な社会の構築について本稿を通して提示していく。

日本の高度経済成長期は、公害の時代でもあったと言われている。現在、環境汚染が深刻化している中国などの新興国は、GDPで世界の先進国と同等になっている。日本も同様にGDPで世界第2位となった1970年代は、環境問題がピークで様々な公害があり、その対策として環境保全関連法などが作られた。環境を保全する目的で経済活動を止めれば、現在このような豊かな日本がなかったのかもしれない。日本は環境と上手く付き合い、環境対策、省エネルギー化、燃料の代替などを積極的に進めた結果、世界でも評価の高い環境と両立した経済活動を行っている。

大量生産大量消費の経済構造から、環境に負荷の低いものを作り、より多くの人々に消費できる経済構造を作らなければならない。そのためには、製品を設計する時点から環境や社会(消費者)のことを考慮すべきである。また、CO2や廃棄物排出が少なく、循環できるシステムの構築を小さなコミュニティーから始め、国家的に行わなければ、人口増加や人々の消費志向が多様化する中では、環境保全が難しくなる。また、全ての人に環境意識を持ってもらうためには、積極的に環境教育を導入する必要がある。私たちの住むこの地球には、私たち以外にもたくさんの生き物が存在している。だが、人間の身勝手な行動により、地球の環境問題が後を絶たない。地球温暖化や、酸性雨、これも全て森林伐採や空気汚染など人間たちのもたらした環境破壊なのである。自分たち以外にも生き物は生きていて、自然を大切にしなければならないという事を全ての人々が意識し、行動を変えることが大切である。地球にとって人間は小さな存在にすぎず、自然の摂理はそれよりずっと大きいように感じる。他方で、現在の世界各国で起きている環境汚染や地球温暖化を見ると、人間はこれだけ環境を破壊することもできるのだと感じる。地球環境を守るためには、一人だけの努力では、足りず、より多くの人、コミュニティー、国家全体を挙げて取り組む課題であると考えている。

最後に、環境保全に関しては、あまりにも極端な理念に基づき、やっていくことはむしろ経済活動のため、人間のため、またすべての生物のためにも危険だが、バランスを取り、環境保全と経済活動を両立すれば、自然環境を保全と同時に人間の幸せや豊かさも追及できるのではないだろうか。

 
 
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