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奨学生エッセイ
 
 
 
コロナから知った日本
台湾出身/2020年12月来日
東京大学大学院 工学系研究科 修士1年在学中
趣味:旅行、音楽
将来の夢:世界に対して優しい研究者
研究テーマ:Nanometer/ Micrometer-scale photonic devices, Nanolaser
 
 

昨年12月頃の来日からもう8ヶ月経ちました。その8ヶ月の生活を凄く楽しんでいます。特に忙しい毎日の中で時々新しい物を発見すること、文化の違いに驚くことは、私の研究生活において研究し続けるモチベーションになりました。

昨年からコロナ禍による日本人の生活は大きく変化してしまいました。緊急事態宣言や拡散防止宣言により、東京の市民は、友人と会う機会がなくなり、出かけても8時過ぎに店が全部閉まる状況に陥りました。東京都の都心に住んでいる私は、その厳しい状況の中で特に日本人の強靱な意志、規律、そして集団精神を深く体感しました。今年初の緊急宣言が発表された時、慌てて研究室の先輩や先生に緊急宣言に対する対策を聞きました。「出来れば外出を避けて。あとは外の店は夜8時までしか開いていないので注意してね」「えっ?それだけ?」「うん!それだけ!」「じゃ、違反に対する罰則はあります?」「ありません!」とあまり強制性のない施策に驚きました。そのような施策なら誰も守ってくれないから絶対に効果がないと思いましたが、緊急事態宣言が発表されてから一週間後、新規感染者数が大幅に減少し、緊急事態宣言は非常に効果があることを示しました。このことから、日本人の集団精神を感じました。また、「みんなのためなら、自分が損になっても正しいことをやる」という日本人ならではの価値観に感動しました。

コロナ禍で一番惜しいと感じたのは、あまり日本人の友達が作れないことです。感染防止の政策から、対面授業が禁止されました。そして全ての授業はオンラインになり、同じ授業を受講する他の学生と直接会うことができなくなりました。また、学校の入学式、留学生親睦会や研究室の歓迎会もキャンセルされました。現在、コロナワクチンが開発され、日本でも集団予防接種などある程度ワクチンの接種を進めています。しかし、ウィルスの変異によりワクチンの有効性が十分に発揮されない問題も出ているため、コロナ収束の兆しがまだ見えないです。この背景を踏まえ、今のような状況はまだ続くでしょう。ですから、私は人間はどうやってウイルスと共存していくかを考え始めました。マスクの着用、社会距離を保つ、移動の制限などニューノーマール生活方式に慣れる以外、物事に対する考え方も大きく変わらなければなりません。コロナの影響で、私は研究室に行って先生や先輩と対面して研究について話す時間を大切にするようになりました。また、Zoomなどリモートツールに徐々に慣れ、日本語のオンライン授業で他の学生たちと一緒に授業の問題を議論することができました。コロナのせいで生活上に様々な困ることが起きてしまいましたが、協力し合ってコロナの悪影響を克服して世界を良くすることに取り組む人も大勢います。私が日本に来てこの8ヶ月で感じた日本人の団体精神と同じように、世界の人々が団結すれば、どんなことでも実現できる、また、どんな困難でも乗り越えられると信じています。

一日でも早く、コロナウイルスの拡大により人々が失われてしまった元気を取り戻し、安心して平穏な生活が戻ることを願っています。近い将来には、必ずコロナに勝ち、今回の危機から強く立ち直ると信じています。また、この時期に私の世話をしてくれる日本に住む人々に感謝申し上げます。

 
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