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終わらない新型コロナウイルスの感染拡大
台湾出身/2020年12月来日
東京大学大学院 工学系研究科 修士2年在学中
趣味:旅行、撮影、音楽
将来の夢:世界に対して優しい研究者になること
研究テーマ:ナノレーザの開発

私が日本に留学してからの2年間に、新型コロナウイルスの変異株が続々出ています。台湾から留学に来た時は、新型コロナウイルス感染拡大の第2波が収まり、第3波が間もなく始まる時期でした。その後、日本政府と民衆がコロナ感染拡大に色々な対策で対応しつつも、新型コロナウイルスの収束に届かず、現在では第7波の拡大まで向かいました。今回の拡大では、1日あたりの陽性報告数はすでに数十件から20万件まで増えました。留学の2年間に、新型コロナウイルスは原種からアルファ株、デルタ株、オミクロン株、そして今回のオミクロン株の亜種へと進化しました。ウイルスの脅威がなくなったと人々が錯覚するたびに、まだ新しいコロナ変異株が出ました。このような生活が、現代社会の人にとって当たり前のようになりました。私も、ウイルスと一緒に暮らすという新しい生活パターンに徐々に慣れてきました。

今までコロナの感染者数が広がらなかったのは、日本社会ならではの高度な自己管理能力のおかげだと考えています。今年の第7波までは、幸いにも私が新型コロナウイルスに感染されたことはありません。しかし、この第7波拡大が始まったばかりの時、新型コロナウイルス感染症の抗原検査を受け、陽性と判明されました。具体的な症状としては典型的な喉の痛みと発熱しかないですが、喉の痛みは今までの風邪とは全く違い、飲食と睡眠まで影響を与えました。自宅療養の時、夜に喉の激痛で目が覚め、全身に汗をかき、涙を流しながら鎮痛剤を飲むこともありました。そして、発病してから7日目にようやく喉の痛みが改善され、普通に食事や睡眠ができるようになり、回復の兆しが見えました。

コロナに感染したことは辛かったですが、日本の社会が困っている人を助けようとする姿勢も感じました。療養の間に、あまりの痛みにコロナを検査してもらったクリニックに電話しました。そして、電話で症状を聞いた薬局のスタッフが、その日の午後に薬と詳しい服用方法を書いた紙を玄関先まで届けてくれました。また、私のように一人暮らしで日用品と食材の購入が困難な患者のために、東京保健所から食料や水が配られました。そのおかげで、家を出なくてもある程度生活できる物資を確保することができました。このように、多くの日本社会から精神的、生活的なサポートを受けたことに強く感謝しています。現在、大量の感染者が発生し、日本社会も感染者へ高い費用を払っています。それでも、患者一人ひとりに対する優しい対応を感じます。私がそれは、日本の人の心に刻まれた良さであり、日本が誇るべき宝物だと思います。新型コロナウイルスの終わりがまだ見えない状況に、日本と世界の人々が希望を失わず、次から次へと押し寄せるコロナの波の中で強くなっていくことを祈ります。

 
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