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奨学生エッセイ
 
 
 
日本での私の経験
台湾出身/2017年6月来日
慶応大学大学院 経営管理研究科 修士1年在学中
趣味:卓球、野外活動
将来の夢:起業したい
研究テーマ:消費者行動論(マーケティング)
 
 

日本に留学してから6年が経った。この長くはないが、短くもない時間の中で、私の性格も考え方も大きく変化した。

高校生まで、私は台湾トップの男子進学校で勉強し、学歴社会の台湾では、それは何より誇りを持つべきことで、当時、学歴に自負していた。高校卒業後、私は日本語学校を経て、慶應義塾大学の商学部に通うことになり、文化的衝撃を受けた。日本では、コミュニケーション力、協調性やリーダーシップといった人間のソフトスキルを重視し、単なる学歴や学術的能力では、他人の尊重を得られないことに気づいた。それから、私は集団主義社会の一員としての素養を身に付けるために努力を重ね、大学3年生頃にはじめて日本社会に適応できたと感じた。当時、私はゼミのメンバー3人と関東マーケティング大会に参加し、数多くのチームの中で、リサーチ賞を獲得できた。参加者の中に、留学生の方は少なくはないが、唯一外国人で受賞したことが、長年の努力が報われたと感じたため、私の大きな自信となり、その影響で、日本人との付き合い方も変わったのではないかと時々思う。

大学では、私は国籍には関係なく多くの友人を獲得できたこと、そして、日本人と留学生の両方の視点で物事を考えられるようになったことが大きな収穫といえよう。日本に来るまでは、私は個人プレイを重視する人だったが、日本に来てから、団体行動の意義を理解し、大きな出来事を成功させるためには、多くの人が協力し合い、シナジーを発揮する必要があると認識し、徐々にチームのリーダーになることが増え、積極性とリーダーシップにおいて、著しく成長した。これらの経験は、チームワークが求められる大学院に入ってからも大きく活用できると感じた。

日本にいる6年間、私は多くの留学生に出会い、留学生が日本人に抱えている劣等感と葛藤と、不動産会社でのインターンから賃貸市場における外国人に対する差別を実感している中で、留学生が日本に居心地良く生活できる環境づくりをしたいと考えている。留学生の多くは、日本語に自信がない故に、日本人と仲良くなりたいが、話しかける
勇気がない状況に陥っており、孤独になったせいで、さらに自己肯定感が下がるという悪循環が続いているように感じた。このような状況を打開するには、留学生の言語力上昇のための方策や、日本人の外国人への興味関心を引き起こすことなどが考えられるが、留学生のニーズに気づき、留学生の便益を図ろうとする企業がないのは問題である。大学時代、私は上記のような問題意識を持ち、留学生の進学をサポートする事業を仲間と立ち上げる経験があったが、進学に対するストレスを解消するだけでは、留学生の悩みと日本語に対して自信がないことは根本的に解決できないと気づいた。将来、増加傾向にある留学生の生活をより良くするために、私は経済面の配慮だけではなく、留学生のメンタルケアを大事にしたいと考え、留学生の悩みを聞き出し、メンタルの健康をもたらすようなビジネスを作りたいと考えている。大学院では、それを実現する方法を学び、このような外国人留学生に着目するビジネスに挑戦したいと思っている仲間を探したい。


丸の内で撮ったビジネス用写真

 
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