ホーム サイトマップ
ホーム 財団案内 財団ニュース 助成案内 よくあるご質問 お問合せ
助成案内
助成事業について
助成実績
助成募集要項
奨学生エッセイ
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
2009年度
2008年度
2007年度
2006年度
 
奨学生エッセイ
 
 
 
韓国出身/ 2002 年来日
SR&Produce(株)CEO /慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 博士課程2 年在学中
趣味:日本の2 時間サスペンスドラマ視聴、コラム執筆、映画鑑賞
将来の夢:研究者として女性リーダーとして活動したい
研究テーマ:通信と放送が融合する時代のコンテンツ産業活性化に関して研究
         ―日韓の映像コンテンツ制作の振興政策と流通構造を中心に―
※現在の仕事の内容:コンテンツ企画、制作(主に番組)、市場調査リサーチ(主に日韓のコンテンツ市場)など
 
 

もう10年?
双日国際交流財団の奨学生として選ばれたのが2004年だった。私費留学生達の中では、社会人の経歴を持っていた高齢(笑)の学生だったので、なかなか奨学生申請が難しく苦労した記憶がある。しかし、諦めずに自分の強みを活かそうと思って、研究に対しての自信や貢献度、今後活動への期待をたっぷり書いて真心を込めて訴えた。その結果、いい知らせが届いて本当に嬉しく、すぐ韓国の両親に伝えた記憶もある。

日本へ来てから10年とは?
厳密にいうと日本へ来て今年が12年目になる。私の30代すべてを日本で過ごしたし、しばらくこれから日本で生活することになった。

2006 年、一橋大学大学院で修士を卒業し、ソネット(旧ソニーコミュニケーションネットワーク)へ就職し、CSチャンネルを運営する部署で、コンテンツビジネスプロデューサーとして働き始めた。2003年から本格的に日本でブームになった韓流ビジネスを引っ張っていく仕事を担当。韓国のドラマ、エンタメ番組の購入、オリジナル番組制作、イベント開催、DVDパッケージ制作、二次利用などの権利処理まで、様々な仕事に携わった。さらにチャンネルの編成担当になって日本の放送業界の市場も経験することになった。韓国で一緒に仕事をしていた仲間と再び手を組んだこと、自分のネットワークを使ってよりやりやすくビジネスが出来たこと、そして自分の考えがほぼハズレなく、ビジネスの形を作っていたことが楽しくてしょうがなかった。“日本と韓国の架け橋のような人になりたい”、学内で行った奨学生面接で訴えたコメントがそのまま日本社会で実現された。一方、避けられなく一番苦手な仕事もあった。韓国の出張の時に会社の社長に同行してアテンドする。毎回夢に登場するほど、ストレスだったことをエッセイを通じて明らかにしたい(笑)。仕事のやりがいはもちろん、日本のテレビ関連アワードに2回も受賞するご褒美もあったのに、私はこの職場を2012年10月末で離れることを決めた。

日本へ来て自分の夢を具体的にする練習をした。例えば、相撲を見ながら座布団を投げたい、芸者と投扇興をしてみたい、長渕剛の桜島オールナイトコンサートへ行きたいなど、くだらないことばかりだけど限られた環境でできることを書き下ろした。その中に「日本で会社を設立し、いつか上場させたい」、「映像、書籍、知識で日韓の架け橋になりたい」、「感動を与えるものづくりがしたい」、「日本で家族をつくりたい」などが最後に書かれていた。夢は叶えるものだと信じた私にとってはいつやるのか、タイミングを考えなければならなかった。それを2012年夏に決断し、実行してしまった。

これから10 年は?
好きな仕事の現場を辞めるのには本当に勇気が必要だった。一人では絶対できなく、誰かが‘大丈夫’、‘あなたはできる’と励ましてくれながら背中を押さないと無理だった。その役割をやってくれた人が旦那だった。同じ会社の同僚で私の仕事やこれからやりたいことをよく理解してくれたので、笑顔で会社を辞めることができた。本当に感謝する。そしてずっと未練があった博士にチャレンジした。コンテンツビジネスやクールジャパンのようなコンテンツ関連の政策、さらに放送との融合についてもっと知りたく、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の博士課程へ入学、中村伊知哉先生のところに入ることになった。

この二つが決まったあと、BSフジのレギュラー番組制作をきっかけに、『SR & Produce株式会社』を設立した。SRは「YourStory Our Reason」の意味で、“あなたの物語がみんなのきっかけになる。あなたのStory がみんなに伝わり、そして全ての人のReasonになる。あなたの物語で心を動かす”の文書のような志をもって活動をしたい。今年40歳になった私、これからの10年はどうなるのか不安はあるけど、不安こそ楽しみでは?そして10年後にまた「財団だより」にエッセイが書きたくなるような人生になればいいと思う。

 
前のエッセイ
 
ページのトップへ
   
ご利用条件 個人情報保護について Copyright (c) 2003- Sojitz Foundation. All rights reserved.