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奨学生エッセイ
 
 
 
日本だけでの出来事
タイ出身/ 2009年4月来日
立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部国際関係学科4年在学中
趣味:音楽、ダンス
将来の夢:子供のためのNGO活動
 
 

日本に来て7年が経った私には、日本の文化の交流、または私の国のタイの文化と交流する機会がたくさんありました。それらの機会の中で、日本でないとできないような出来事がありました。それは、別府市にある「太陽の家」という障がい者が生活する家で通訳の仕事をやったことでした。

今年の7月24日から27日の間、タイとラオスのバスケット選手の障がい者たちが、アジアのバスケット大会に出場しにきました。障がい者であるにも関わらず、日本人はこの大会を開き、彼らに良い機会を与えたと思うようになりました。みんな違う国から来たが、言葉という大きな壁の問題がなく、お互いに車イスに座って話をし、助けあった姿を見てすごく感動しました。障がい者たちは自由に歩くことができないのに、障がい者であることを忘れるほど私たちのように笑顔で生活をしています。今回の仕事は初めて障がい者たちの生活を拝見させていただいたので、どこかで得られない貴重な体験でした。これは、「障がい者のためのNGOに参加したい」という私の夢に繋がり、障がい者の姿や彼らの話を聞いて色々学ぶことができました。特にラオスの人もタイ語を使っていたので、タイ人だけではなく、ラオスの人にも通訳をしました。しかし、ラオス語とタイ語は少し違いがあり、大変な時もありましたが、日本人の方にはジェスチャーを使ってゆっくり説明してもらい、みんなの協力があったからこそスムーズに問題を乗り越えました。

正直に言うと、最初は車イスバスケットボールってどういうことなのかイメージすることができませんでした。太陽の家の障がい者たちを見て、昔の私が見た障がい者のイメージが少しずつ変わり始め、障がい者が普通の人の私よりスポーツが上手で、工場の仕事なども何でもできるんだと思うようになりました。ラオス人にとってこの大会は初めて出場しましたが、試合の結果がどうなるか気にせず、大切なのは「経験」だと日本人のコーチが言いました。やはり、スポーツはどんな国でも人と人を繋ぐ力があり、ラオスチームのように試合に勝つためではなく、負けてもいい経験になると思います。試合中は何人かが転んだこともあり、でもお互いに助けてもう一度立ち上がり、とてもいい試合ができました。今までで一番面白かったバスケットボールゲームになりました。やはり日本人がこのような大会を開き、障がい者が海外で試合をするチャンスを与えるのは素晴らしいことだと考えています。

大分市民や私の大学の学生、先生方が注目されている大学の文化交流イベントがあります。毎年、大学に学んでいる学生の国を紹介する「マルチカルチュラル・ウィーク」というイベントです。タイのウィークだとその地域の学生だけ参加すると思っている人がいるかもしれませんが、それは違います。タイ人以外、いろいろな国の学生が参加して、一緒に作ったイベントなのです。特にタイウィークに参加した学生は、ほとんど日本人でした。各ウィークは月曜日のオープニングイベントから始まり、金曜日にはフィナーレとしてグランドショーが行われます。日本語がよく話せないタイ人が何人かいましたが、日本人は頑張って英語で話し、言語の壁の問題を乗り越え、伝統的な踊りなどを3ヶ月間毎日一緒に練習してきました。最後に、タイ人ではなく、100人以上の学生の「みんな」が作った素晴らしいショーができたと思います。

以上、国境を越えたこれらのイベントは、タイや他の国ではできない日本だけでの出来事でした。これからも、国際的な交流イベントやボランティア活動に参加していき、たくさんの経験を積んでいきたいと考えています。

 

 
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