正直に一瞬つまらない人だなぁと思った。これ以上専門に関することを話すこともなかったが、後にこのことについて振り返ると、彼自身が一番つまらなく感じているのではないかと思った。留学とは、一体何のためだろうか。留学の意味は何だろうか。留学する前にちゃんと考えるべきかもしれない。
ちょうど最近SNSである文章を読んだ。カリフォルニア大学学長田長リンさんはアメリカにいる中国人留学生に2つの言葉を残したそうである。一つは、「Be an American」だ。アメリカに来た以上、アメリカの文化を勉強し、アメリカの経済・政治・歴史・社会について知るべきである。が、これはさほど簡単なことではなく、多くの留学生は、アメリカにいながら中国語で喋り、中国のテレビしか見ず、中国人としか付き合わず、中国のサイトしか読まないでいる。でも、ただのアメリカ人になったら、“BANANA”になる −− 中身は白いけど外側は黄色い。そこで、もう一つは、「Be a Chinese」だ。いつまでも中国文化を忘れず、中国人であることを忘れないことも大事である −− 。帰国にせよアメリカに残るのにせよ、中国人留学生の最後の価値は、中国人である、ことにあるというのだ。
なるほどと思った。自分は“BANANA”になっていたのだ。2012年4月から日本に来て、そこから3年間ずっと日本人としか(ほぼ)関わらず、日本のテレビを見、日本についていっぱい知ろうとした。外国人になりきるということは自分にとって一回自分を閉じた、という感覚であった。今年5月九州へ一人旅に出るなどして、もう一回自分を開こうと、いろいろと留学生サークルやイベントに参加し始め、留学生であるからこその共感はまだ少ないが、実家中国の話をすると共感するところが多く、そういう開けた感じが意外と楽しく良き経験となった。4年目は“BANANA”から変わろうとしている年だ。“マンゴー”がいいかなぁ。
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