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奨学生エッセイ
2020年度
 
奨学生エッセイ
 
 
 
成長しつづけながら、より高みを目指して歩みたい。
フィリピン出身/ 2019年3月来日
上智大学大学院 地球環境学研究科 博士2年在学中
趣味: 映画やテレビドラマを観ること、散歩、旅行
将来の夢:都市環境問題に取り組む仕事をしたい。特に母国であらゆる年齢や背景の人々のために、持続可能で、健康で、安全で、平和的な生活環境の創造活動に貢献したい。
研究テーマ:(特にフィリピンにおいて)気候変動問題に関する取り組みにおける宗教の役割
 
 

私は幼い頃から、自分自身を良い人に成長させてくれる環境に身を置きたいと思っていました。そのため、たくさんのことを習得して成長することを期待し、2015年に大阪に留学しました。2015年の留学前は、ずっと家族と一緒に住んでおり、アルバイトをしたり家事をしたりする必要のない環境で育ちました。私は主に、学校で一生懸命部活動をしたり、勉強していました。しかし、大阪では学業をしながら、自分で請求書を払ったり、掃除や洗濯をしたりして、独り立ちして責任を持たなければならず、4か月の交換留学期間中に、教室と教室の外で多くのことを学びました。

2019年、上智大学大学院で環境学の勉強のため再来日。その時、幸い2つのチャンスに恵まれました。1つは、奨学生(1年間)となることができたこと。2つ目は、母国では難しかった生活費を稼ぐためのアルバイトが出来たことです。正直、私の両親は喜んで生活費を援助してくれると思います。でも私としては「早く、両親から経済的に自立したい。社会経験を積みながら人間として、より成長したい。」という気持ちが本当に強くあります。この2 つのチャンスは、大きな責任でもありましたが、確実に私を成長させてくれました。

日本語能力が限られているので、アルバイトの選択肢は少ないです。アルバイトを探すのも難しいし、心配していました。しかしありがたいことに、小学生と大人の英語の先生になることができました。私は日本人が英語を学習して話すことを手助けすることに、満足しました。効果的なコミュニケーション方法を生徒に教えることで、私がより良いコミュニケーターになる方法も学びました。英語の先生として、考えを伝える言葉のように、ボティーランゲージや表情も重要だと気づきました。生徒と会話するのを通して、日本の文化や言語についてもっと学びました。また、私は生徒たちが英語を話す恐怖を乗り越える方法を見つけなければなりませんでした。それに、生徒たちをいつも励まし、多くのコミュニケーションの方法を教えなければなりませんでした。

そんな時、2019年12月に、雇い主が英語の教師はもう必要としない状況におちいりました。他の仕事を探さなければならず、偶然、ホテルレストランのホールスタッフのアルバイトを見つけました。高い日本語力を必要としない仕事ですが、私は基本的な日本語力しかなかったので少し緊張しました。でも、一生懸命やるとお金を稼げるとともに、日本語力を上達させる良い機会だと思いました。自分が成長するためには、恐れや心配事を克服しなければならなかったので、その仕事に応募しました。ホールスタッフとして、お客様に良いサービスを提供しなければならなかったので、より自分に自信が付き、また親切にすることを学び、広い視野も養いました。日本人の同僚やお客様と交流したので、日本語能力も向上しました。仕事に加え、学業や研究
を立派に終えるために、時間を上手に使う必要がありました。

しかし、日本で新型コロナウイルスの状況が悪化し、雇い主はレストランをたたまなければなりませんでした。新学年になり1年前と状況を比べると、私の財政状況が大きく変わってしまいました。学費・生活費の両方を、両親からの仕送りと、自分で稼いで補てんしたお金で払わなければいけません。それでも、私は勉強と研究に特に時間を割り当てています。再度新しい仕事を探す必要もありますが、このような状況から、勤勉さ、忍耐、適応性が重要だと学びました。

留学は「勉強とアルバイトの両立」この事を叶えてくれました。大きなお恵みであり、関わってくださった方々へ、深く感謝しております。大阪での経験から、留学で何が得られるかは予想がついていましたが、それ以上のことを得ることができました。日本での経験から、人と交わり、コミュニケーションすることの大切さを学びました。これは、自分の人生により深みを持たせ、良い人生を歩むためにも大切なことです。今の状況のように、時に人生には荒波のように困難が押し寄せますが。日本にいることで、より多くの機会を手にし、困難を乗り越えることができるようになりました。挑戦は、個人的な成長と学業の成長の機会であるという考えは、どこへ行っても大切にしたい、私の生涯の教訓です。

 
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