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コロナ禍の学生活
台湾出身/2019年4月来日
神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 修士2年在学中
趣味:筋トレ
将来の夢:穏やかな人生を過ごす
研究テーマ:高齢者の熱中症発症リスクの空間分析:兵庫県におけるケーススタディ
 
 

留学生として日本に来てもうすぐ2年半経つ。この期間中の1年半がコロナのおかげで外出自粛の状態である。ここは何故「おかげで」というのか、その理由は、コロナが始まってから学校は入構禁止になったし、アルバイトも在宅ワークになった。就職活動の面接も全てネット上で行うようになった。私はこうしたネット上でのコミュニティー生活を楽しんでいた。なぜなら、省いた移動時間と交通費は効率的に活用できるし、人間関係に精神をかけることもなくなったからである。私はそれを機に、いい習慣を身につけた。余った時間に筋トレをするようになったし、全く料理できなかった私が毎日自炊するようになった。

しかし、留学することの最も貴重な経験は異文化に触れ合うことであると思う。なのに、私を含めた留学生たちは大半ひきこもりになった。私たちは日本に家族もいないし、親友もまだ少ない。そして、コロナのせいで友だちを作る機会もなくなり、コミュニケーション力も日本語力も上達できない、かえって劣ることもある。その上、学費を払ったまま、学校にある資源も利用できない。この両面から、コロナ禍の留学生たちは、いったい楽なことばかりなのか、損したことばかりなのか、何とも言えない。

こうした社会の変遷は人々の生活に大きな影響を与える。大学院にいるこの1年半、学校の授業ではよく『After コロナ、Before コロナ』をテーマとしてディスカッションが行われた。皆の話を元に大きく二つの考え方に分けられる。つまり、コロナを一つの事件として捉える人は、一日も早く過去の生活様式に戻りたいという期待を持っている。その一方、コロナは過去から未来社会への時間線に経験したこと、すなわち人類の歴史として捉える人は、今後のライフスタイルの改革に注目することが多い。私はどちらかというと、後者の考えを持つ人間である。今後はワクチン接種が普及したとしても、公共空間においてマスクの着用は礼儀的な行為であると思っている。

従って、私はコロナの感染予防は日常生活に支障をきたさないうえにあるべきだと思う。なので、今年の頭から学校の感染予防方針が変わり、研究活動のための登校が可能になったことに私はありがたく思った。もちろん、外出すると感染リスクが増えるし、政府も不急不要の外出を避けることを呼びかけている。我々は社会の一員として政府の予防政策にできるだけ従うのが常識だと思う。が、現実では時間は人を待たない。院生としての最後の1年は研究成果に関わる重要な時期であるし、もしかしたら私が日本にいる最後の1年にもなるかもしれないので、私はしばしば研究室に行くようになった。

最後に、皆様はコロナに対してどちらの考えですか。また、コロナ禍の生活様式についてどんな変化がありましたか。今後のライフスタイルはどう変化したらいいのかも考えてみましょう。

 
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