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強くなるには
中国出身/2016年4月来日
北海道大学大学院 情報科学院 博士3年在学中
趣味:読書
将来の夢:真っ直ぐな人生
研究テーマ:人工シナプスの実現
 
 

このタイトルにしようと思ったのは、私の先生方に大切なことを教われたことを、未来の人生に必ず忘れないように、まとめてみたものです。そして、双日国際交流財団というプラットフォームで、自分の考えをシェアできました。違う人に対して、適用しない場合もあるかもしれませんが、私が学んだ二つのことが少しでもお役に立つことができれば嬉しいです。

強くなるには、まず目標を適切に設定しなければなりません。先生のお言葉をお借りしますと、「鉄棒の高さをジャンプで届ける場所に設定したほうがいい」がその方法論になります。この言葉がとても鮮明で、個人能力と目標の関係をうまく表現していると思います。コンフォートゾーンでは不安がなく、慣れたことばかりで、努力しなくても簡単に任務を果たして、個人能力を上げられることはまちがいありません。逆に、人は時々、個人能力を過大評価し、さらに利益の良さだけに注目してしまい、ついにジャンプでも届けない高い目標を設定したら、失敗の時に自分を否定せざるをえなくなります。そのため、今持っている資源の情報をきちんと把握しなければなりません。それは、自分の効率、自分の精神力、締め切りまでの時間、客観的なもの(共有資源の分配、リスクなど)が主に考えるべき要素だと私は認識しています。良くない例として、一週間に50本の論文をきちんと読んで、読み終わったら研究に新しいアイデアを生み出せるという思考とします。よく考えると、それは一日7本の論文を読むこととなり、起きている16時間に渡って、二時間ごと1本に読む計画となります。二時間で1本という計画が完全にあり得るように見えますが、実際では、色々なできごとが入ってきて、自分の精神力にも限界があるので、これを実現する可能性がほぼありません(実際に試した)。色んな情報をうまく分析しジャンプで届ける目標を設定し(長時間で考える必要がなく、途中に調整しても良い)、一個一個の目標を実現していきます。ジャンプすれば届ける高さも段々と高くなっていき、人が強くなるわけです。

強くなるには、言いたい真意を正しく伝えなければなりません。私の先生は、研究室のみなさんからの成果の報告に対して、一番よく聞く質問が、「何がいいたいですか」です。長い間、私はその質問の意味を理解できませんでした。最近、仕事探しを経験し、ようやくその意味を少しずつ理解できるようになりました。言いたいことをわかってくれていないということは、自分の頭の整理ができていないか、または伝える方法が間違っているか、が原因と思います。まずは自分の頭の整理ですが、どのような客観的な情報があり、それらの情報でどのような結論を出せるかという整理が第一歩です。自分がわかっていなければ、他人に伝わるわけがありません。ここで、非常に良いと思っている情報の整理方法を一つ説明してみます。それは、絵コンテ(storyboard)というテクニックです。これは元々、映画、テレビ番組が使う手法で、手書きかコストが低い手法で撮りたいシーンを描くことです。このテクニックを映画創作にだけではなく、情報の整理に活用できます。全ての情報を分解し、小さな一部分(もう分解されない)を一枚のカードに書きます。そして、全ての小さな一部分を一つのA4の紙に同時に見えるようにします。一つ一つの情報の間の関連を見つけ、またその関連をさらに結びつけます。これを繰り返すことで、一つのストーリーができて、頭の整理ができます。伝える方法についても色々考えましたが、ここではそれを省きましょう。

説明が足りない部分があると思いますが、今回はこの辺で終わりましょう。最後に、北大の印象が残る写真を一枚添付します。ここまで読んでいただいてありがとうございました。


彩る北大

 
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