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私の日本での冒険
モンゴル出身/2019年4月来日
筑波大学 理工学群 社会工学 学部4年在学中
趣味:映画を見ること
将来の夢:世界にいい街をたくさんつくること
研究テーマ:都市の持続可能性と地域社会の参与
 
 

私は自分の日本での5 年間の留学期間についてまとめて書きたいと思います。最初に日本に到着した瞬間、まるで異世界に踏み込んだような感覚でした。モンゴルから日本へ、言語も文化も異なるこの地での挑戦は、私にとって単なる留学ではなく、人生を変える壮大な冒険の始まりでした。5 年間の日本での生活は私の人生の20%を占め、その間に得た経験と学びは私にとってかけがえのない宝物です。

最初の一年間は、東京で日本語学校に通いました。クラスが始まると、実際の日本語の使い方や文化に直面しました。初めての授業では、「こんにちは」と「おはよう」を混同するなど、言語の迷路に迷い込みました。この困難さが、日本語を使いこなすための成長の過程であると感じました。昼食時にはラーメン屋でスープを音を立ててすする文化に驚愕し、日本の「秘儀」を学ぶ修行僧のような気持ちになりました。この初期の体験が、異文化への好奇心と挑戦心を育てる貴重なものであり、その後の生活の基盤となりました。

このようにして日本での生活に慣れ始めた私は、群馬工業高等専門学校での3年間に進みました。ここでは「実践と理論の融合」を体験し、環境都市工学科で地域の環境問題に取り組むプロジェクトに参加しました。特に印象的だったのは、地元の公園の再設計プロジェクトです。このプロジェクトでは、地域住民と密に協力しながら、公園のデザインに関する意見を集め、彼らのニーズに応える設計を進めました。プロジェクトが完了し、地域住民から感謝の言葉をいただいた瞬間、私の心は温かくなり、「この仕事が本当に意味がある」と実感しました。このような実践的な経験が、私の日々の活力となり、地域社会との深いつながりを実感する機会を提供してくれました。

群馬工業高等専門学校を卒業し、筑波大学に編入したとき、その広大なキャンパスと自然に圧倒されました。筑波大学では、都市計画の学びを深める中で、未来の都市設計という壮大なテーマに挑戦する機会が与えられました。特に印象深かったのは、都市のインフラをシミュレーションで最適化するプロジェクトです。仮想都市での問題解決に取り組みながら、チームワークと創造力を発揮しました。この経験は、都市計画における実践的なスキルを磨くとともに、自分の考えを現実の問題にどう適用するかを考える力を養いました。筑波大学での学びが、私の専門的な成長をさらに促進しました。

現在、卒業研究では「都市の持続可能性と地域社会の参与」をテーマに取り組んでいます。研究室での長時間の作業や、時折疲れ果てて机にうつ伏せになってしまうこともありますが、その中で新しいアイデアがひらめく瞬間の喜びは格別です。また、筑波大学での学びと並行して、飲食店でのアルバイトも経験しています。最初は注文を取るだけで精一杯でしたが、次第に「お客様の隠れたニーズ」を察する楽しさを感じるようになりました。特に印象深かったのは、外国人のお客様との会話。言葉の壁を越え たコミュニケーションは、異文化交流のスキルを大いに高めました。時には注文ミスでお互いに大笑いしながらも、最終的にスムーズに対応できたときの達成感は格別でした。

日本での留学生活は、私にとってただの教育の場ではなく、人生を豊かにする大冒険でした。筑波大学での経験を通じて、多様な文化との触れ合い、都市計画の深い学び、そしてアルバイトでの実践的なスキルを身につけることができました。これからも、この貴重な経験を活かして、新たな挑戦に立ち向かい続けたいと思います。日本での5年間の経験は、私の人生に深い影響を与え、未来への道を拓く重要な糧となっています。

 
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