「日本では文系大学院出身はむしろ就活の際に不利だよ」
「理系は大学院に進学した方が良いけど、文系は進学する価値ある?」
「大学院2年通うより、社会に出て稼いだ方が良いよ」
私が大学院入試を準備する際に、よく言われたことです。将来日本で就職するつもりなら、文系は大学院で勉強する時間が勿体無いと。しかし、こうした話ばかり言われた私は、学部2年生のときの指導教員との相談で大学院に進学する意思を固めました。「ソさんが大学院に進学しても損するものはありません。むしろ、得られるものがいっぱいあると思います。何よりもソさんがやりたいことをやってください」。たとえ就活の際に不利になるとしても、現在私がやりたいことをやると。やはり自分がより深く勉強したい、研究したい分野について頑張ってみようと。そして、学部時代から勉強していた「国際法」について現在大学院でも研究を行っています。周囲からネガティブな助言を言われていましたが、私は「大学院に進学する」という選択肢を選んで良かったと強く感じています。
自分がやりたい研究をしながら、成長できていると感じています。そもそも「国際法」に興味を持った理由は、国際法の観点から現代の国際社会の問題を考えるのが楽しかったからです。毎日ニュースを見ても「そうなんだ」で終わっていた自分の思考が、国際法の観点からみることで国際社会の問題がより広く見え、様々な疑問を持つようになりました。そして、学部時代には国際人道法に基づいて現在のロシアとウクライナ戦争を分析した卒業論文を書き、修士ではこれの延長線として国際人道法を主権免除と結び付けて研究を行っています。もともと私は考えるのが苦手でした。言われたことに関して「そうなんだ」と思考が止まりました。しかし、大学院での研究は常に考えなければならないものであるため、「考える力」が非常に大事です。そのため、まだ完璧に「考える力」を鍛えたとは言えませんが、大学院での授業と研究を通じて私自身が成長していると強く感じています。
次に、優しい人々に囲まれ、様々な人との繋がりができ、幸せな空間の中で世界をみる視野を広げています。私が所属している研究科は、様々な国々からきた留学生でとても賑やかな研究科です。皆と仲良く授業を受け、一緒にご飯を食べに行ったり、旅行に行ったりすることで、ストレスも解消しながら友情も深まっています。また、指導してくれる先生たちも研究に強い意思を持っていますので、積極的に研究の相談に対応してもらえます。このようにとても優しい研究科の友達と先生たちに囲まれて、自分がやりたい研究に力を入れることができる環境で、日々幸せな生活を過ごしています。
私は学部時代の自分の選択を後悔していません。むしろ、自分の人生の中で一番良い選択肢を選んだと常に感じています。確かに、日本社会では文系大学院卒は就職市場で売れないとよく言われます。しかし、大学院に進学したからこそ、できる経験があり、学べるものがあり、それを活かせる能力を鍛える機会があると思います。現状を理性的に考えて受け入れることも大事であるが、まだまだ自分がやりことは何かを考えて、それを追いかけるのも今の時期だけだと思います。生まれた人生、やりたいことをやりながら、幸せに生きていきましょう。

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