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30 歳からの『自分らしさ』の探求: 成功と失敗から学んだこと
ブラジル出身/2016年9月来日
北海道大学大学院 公共政策教育部 修士卒業
趣味:ライティング、読書、写真撮影、バレーボール、音楽鑑賞
将来の夢:文筆家などとして他の人を考えさせる立場に就くこと
現在の職業:都内の給与コンサルティング会社でバイリンガルアカウントサポート
 
 

今年、おかげさまで30歳を迎えました。去年から今にかけて、いくつか人生が変わるような選択をしなければならないことがありましたし、試行錯誤を重ねながら自分なりの天職や生きがいを探し求めています。

数ヶ月前、大学院を卒了する直前に行ったフランスでの交換留学で知り合った人とSNSで会話をしました。その女性が英語をさらに上達するためにオーストラリアに行くという報告でした。私がその投稿にコメントしたところ、彼女は「お互いに自分らしく生きるようにね」と返事が来ました。この返信は今でも心に残っています。特に卒業して北海道から引っ越して以来、そのいわゆる「自分らしさ」についてよく考えています。それをもとにして、本文を書かせてもらいます。

「自分らしさ」を考えると、必ず今までの失敗と試行錯誤が頭に浮かびます。さらに深く考えてみたら、自分の中に夢と思われるのが多すぎて全部を言葉にできないことに最近気づき、今までやりたかったことのリストアップを試してみています。クリエイティブに関わる趣味や興味が多数あり、それを仕事にできるかどうかも少し考慮してみました。結論から言えば、専門家にならないとうまくいかないということです。

そう考えれば、書いているところたった1年が経ってしまいましたが、社会人1年目で2社を経験しました。今まではうまくいかなかったように考えています。そう思う理由を模索してみたら、仕事選びにあたって給料と住む場所のような短期目標しか考えず、私に響いていない要素を見落としたことも反省しながら、改めて自分らしさを探しています。

いうまでもなく、やはり難しいです。

その過程で心に響くものの必要性にも気づきました。そもそもそういう人ではなかったのですが、名誉やお金だけを追求するのではなく、自分自身の心から意味を感じさせることやものを探すことが最も大事だと分かりました。初めてこういうことを考えるわけではありませんが、今回こそこれからの自分に強い影響を与えるのではないかと思うので、様々な人とやり取りをしつつ、様々な本を読みつつ、積極的に「自分らしさ」とは何かを掘り下げています。

ここまで読んでくださった読者の方が、「自分らしさ」とはいったい何か、と考えているかもしれません。そんな方に対して、内省を促す質問があります。たとえ明日からお金や時間による束縛を脱して自由に生きられるとすれば、頭に浮かぶのは何でしょうか。

私はその内省を試し、リストアップした際に、数多くの夢の中から「色々書きたい!音楽も作りたい!色々な気持ちを人に届けたい!」ということに気づきました。例として、そのリストにポッドキャストとアパレルブランドを始めることや、フリーランスになることや、フランス語の勉強にもっと努力することも含めましたし、猫を飼うことも入っていました。

もちろん、大学院での研究を続け、いつか博士課程に進学し、教員になることも時々考えます。それにもかかわらず、一番私に響くのは、言葉を通じて人や物、ことの間に新しい出会いを作ることです。音楽や文章など、刺激を与えるためのいくつかの方法があると思いますが、そのような方法を工夫しながら過程を楽しんでいきたいと思います。

最後に、自分らしさの追求は一日で終わるものではなく、長年の過程です。だからこそ、できるだけ様々な人と相談し、テーマが自分に響いているのを深掘りし、よりシンプルでカラフルな人生を生きられるように考えるべきだと思います。30歳になることは世界の終わりではありませんし、これからの可能性も無限だと信じたいです。この文章をお読みいただいたあなたも、ますますあなたらしい道を探す手助けになれば、これ以上の幸せはありません。


時々、しっかり考えるために自然たっぷりな場所で散歩するのもおすすめです
(井の頭恩賜公園、筆者撮影)

 
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