私は2019年に大学進学のために日本に来ました。初めて一人で海外に行くことに不安もありましたが、日本の文化や自然に憧れていたため、とても楽しみにしていました。日本は静かで美しく、どこか神秘的な国だと思っていました。実際に九州の別府に到着してから、その印象はさらに強まりました。湿った空気、満天の星空、そして的ヶ浜の海辺は、私のお気に入りの場所となりました。
留学生活の初めは言葉の壁に戸惑うこともありましたが、通っていた立命館アジア太平洋大学では英語で授業が受けられたため、大きな問題はありませんでした。それでも、日常生活の中で日本語を使う機会が増えるにつれて、少しずつ自分の言葉で話せるようになり、自信もついてきました。スーパーや郵便局でのちょっとした会話すらも、新しい世界への一歩のように感じました。
私は大学での勉強とアルバイトを両立しながら、日本での生活に慣れていきました。アルバイト先では多くの人と出会い、コミュニケーションの大切さを学びました。特に印象に残っているのは、外国人観光客向けのフリーランスのツアーディレクターの仕事です。初めてのツアーでは緊張して電車を間違えるという失敗もありましたが、お客様は優しく笑って許してくださり、その後の評価は5点満点で4.9点をいただきました。その経験を通じて、文化を伝えるだけでなく、友達として寄り添うことの大切さを知りました。
また、夏になると、友達と一緒に浴衣を着てお祭りに行ったことが思い出されます。夜店の明かり、子供たちの笑い声、そして夜空に打ち上げられる色とりどりの花火。その一瞬一瞬が本当に美しくて、まるで映画のワンシーンのようでした。慣れない下駄で歩いて足が痛くなったことも、今では懐かしい思い出です。
日本での青春は、楽しい思い出だけでなく、悩みや苦労もありました。就職活動でうまくいかず、将来に対して不安になり、涙を流すこともありました。たくさんエントリーシートを書いても返事が来ない日々、面接でうまく話せなかった後の後悔…。しかし、そんな時に別府の静かな海や星空を思い出すことで、心が落ち着き、自分を見つめ直すことができました。
現在、私は日本で社会人として働いています。経営企画でプレゼン資料を作成したり、社内での提案やお客様との打ち合わせの準備をしたりしています。毎日が学びの連続で、分からないことも多いですが、職場の同僚はとても優しく、困った時にはそっと助けてくれます。初めての健康診断の際には、何を食べてよいか分からず戸惑っていた私に、先輩が親切に教えてくださり、その優しさに何度も救われました。
この六年間で、私は多くのことを学び、成長しました。物事を様々な角度から考える力がつき、すぐに結論を出すのではなく、落ち着いて状況を見極めるようになりました。また、誰かに頼ること、感謝を言葉で伝えることの大切さも学びました。以前の私は、自分一人で頑張らなければならないと思っていましたが、日本で出会った人々のおかげで、「一緒に頑張る」という選択肢もあることを知りました。
将来、もし日本を離れることがあっても、ここで得た経験や人とのつながりは、私の人生にとって大切な宝物です。いつかまた、日本を訪れ、的ヶ浜の海や星空の下で、青春時代を振り返りたいと思います。あの静かな波音、夜空に広がる星々、友達と歩いた道…。それらすべてが、私の心の中に永遠に残っています。
日本は私にとって、ただの留学先ではなく、人生の一部であり、心のふるさとです。ここで過ごした日々は、私の青春の光であり、これからもずっと私の支えとなるでしょう。
 浴衣
 花火
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