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奨学生エッセイ
 
 
 
自分の身の回りに起こった出来事や祖国、友人のこと
中国出身。2002年来日。日本語教育研究所を経て東北大学工学部建築社会環境工学科4年に 在学中。趣味はテニス、映画鑑賞。
 
 

<研究生活スタート>
新学期を迎え、四年生になりました。研究室に配属され、新たな研究生活が始まりました。研究分野は、建築構造の免震構造・制振構造です。今、研究室で建築構造の計算に使用されるプログラムを学んだり、実験措置を覚えたりしています。

今研究室に入ったばかりなので、研究は基礎から始め、分からないことが多いですが、先生や先輩から色々なことを教えていただき、毎日、知識が増えつつ、研究の楽しさを感じています。研究室に、外国からきている留学生は何人がいます。国際的な研究環境の中、皆、お互いに思いやりを持ち、コミュニケーションを楽しみながら、研究の疑問点を解決し、研究を進めています。

<進学希望>
日本で、建築構造の耐震(免震・制振)に対する技術や研究などが優れています。日本は地震の多い国であり、将来、大きい地震が起こる可能性が高いので、地震に耐える建築物を造らなければなりません。建築物の地震時挙動を研究し、日本や世界の地震の起こる可能性がある国々で、地震に強い建築物を造ることによって、地震の際、被害を抑えることができるので、建築耐震構造設計などは非常に大切な学問だと思っています。ですから、建築物の構造をよく学習し、理解する上で、研究を進んでいきたいと思っています。けれども、知識の足りなさを感じ、学習を深め、今の研究を続けたいので、大学院への進学を希望しています。

同じ建築学科の友人、皆、それぞれの研究分野を選び、学部3年間で学んできた知識が不十分だと感じ、研究を続けて、大学院へ進学したい人が多いことです。
中国においても、高等教育に力を注ぎつつ、高等教育を普及してきました。

<中国の大学院進学率>
近年、中国で大学院の進学率は徐々に増えてきました。高校の同級生の中に、昨年、学部を卒業して、大学院へ進学した人が多いでした。学習を深めたい人がいれば、ただ就職が有利になるため、進学した人もいました。

中国は、先進国に近づき、高等教育は普及してきましたが、複雑な問題が生じていることと感じました

◇厳しい就職状況:
中国で、大学の新入生定員を大幅に拡大させるによって,中国の高等教育は大衆化に近づいてきました。だが、教育の普及化と大学卒業生の増加によって、就職状況が非常に厳しくなってきました。大学を卒業しても、仕事を見つけず、中国版のニートが出現してきました。

◇貧富の差が大きい:
中国では、一人子の家庭が多いので、大金をかけても、子どもに良い教育をさせて、良い仕事を見つけてほしい親が多いです。高収入の都市部での大学進学需要が高まったと考えられる一方、大都市と格差が大きい地方の田舎では、子どもに高いレベルまで教育を続けさせることはなかなか難しいことです。高等教育の進学需要の研究は、中国で高等教育政策にとって重要な課題です。

◇学歴社会:
中国で、学歴社会がなくなりつつ、実力を認める時代になってきましたが、人に対する評価は学歴によって決められることは未だに多いです。

<感想>
私は、大学の学部から日本の教育を受けてきました。中国の大学に好奇心を持ち、一度だけでも、中国の大学の教室で、授業を体験してみたくて、自分が体験のできない母国の高等教育をもっと知りたかったです。

今回のレポートのきっかけで、研究生活と大学院の受験準備の中、自分が身近で感じたことを書いてみて、社会現象から、母国の教育問題をよく考えてみました。また、改めで自分が日本で留学してきて、身につけたこと、学んでいくべきことをよく考えることができて、異国で教育を受けてきた自分にとって、非常に有意義なことだと思っています。

4月に、温家宝首相が国会において「中国の改革開放と近代化建設は日本政府と国民から支持と支援をいただきました」と演説していただきました。私は、日本で留学してきて、中国と日本は共有している歴史の伝統と文明の財産を持っていると実感しました。中国は、教育や研究においても、日本の良い政策を学びながら、日中の交流を深めていくことが大切だと感じました。

日本で留学できることを、家族や日本で出会った人々への感謝を持ながら、今の勉強する機会を大事にして、研究を進めていき、つねに身近で感じたことや社会現象をよく考え、洞察力のある留学生になるように、学習していきたいと思います。


 
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