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日本での豊かな留学経験について
モロッコ出身/2001年4月来日 東北大学大学院 工学研究科電子工学専攻 博士課程 1年在学中
趣味:バスケットボール、古代的なアラビア語文学作品の読書
将来の夢:大学の先生、優秀な研究者
研究テーマ:酸化物スペーサを持つ磁気トンネル接合における外部電界による磁気抵抗の制御に関する研究
 
 

私はモロッコ王国出身であり、南東にある小さな町であるエルラシデアで生まれた。この町での生活は凄く単純だし、住民達は優しくて真面目なモロッコ人と良く知られている。エルラシデアはモロッコ王国の西砂漠から約100キロで近くて、「デーツ(英語でdate)」と言う甘い乾果の重要な産地です。子供の頃からお父さんが家族の畑又は知り合いの畑から大量のデーツを持ってきて、友人と一緒に遊んだ後に食べたらエネルギーが供給されました。このデーツに関して、世界のイスラム教徒は「ラマダン」と言う断食月(今年は8月1日から始まった)に良く食べる果物です。一方で、モロッコ王国は知られているように山と海と砂漠からなる豊かな自然を持つ観光地域です。毎年、多くの日本人の方がモロッコで良い時間を過ごしています。これに関して、私はある学部の頃の春休みに帰国した時、飛行機のほとんどの乗客が日本人だったので、非常に驚いた。これに加えて、モロッコ王国ではイスラム文化と共にベルベル(北アフリカの先住民族)と中央アフリカと旧アンダルシア(南スペイン)の文化が平和に共存しており、2011年7月の新憲法中でも強調されている。このような環境で育っていた私は異文化の概念とその理解を小さい頃から身に付けた。そこで、高校を卒業した後に国内で有名な工学専門の大学に入学しても留学の挑戦は頭から全然離れていなかった。

最初は日本で勉強する意思が無かったが、ある親戚の結婚式で会った人が日本での留学の話しをしてきて、文部科学省の留学試験を受験することを納得させられた。日本の大使館の管理下で初めて英語での数学と物理の試験を受けたのは忘れられない経験です。何故かと言うと、その頃、モロッコでの大学又は大学院の教育は、特に理系の専攻は、フランス語で行っていた。2001年4月に来日し、文部科学省の奨学生として東京外国語大学の日本語教育センターで一年ぐらい日本語の勉強をした。

日本語の勉強を終わった後に仙台の東北大学に入学した。実は小さな町で育っていた私は人口が多い都市である東京に残る希望が無かったので、仙台と言う暮らし易い都市を選んだ。今でも、日本の北から南に渡って訪問した都市の中で仙台が一番大好きだ。東北大学で電子工学専攻の勉強に力を入れて、学部を卒業した頃に総長賞を受賞した。本当に忘れられない記念だった。そして、大学院に進学して光学応用向けの半導体研究をやって卒業した頃に良い成果を出して国際雑誌で発表した。更に、修士課程から卒業した後にハードウェア設計者としてNEC株式会社に入社した。

会社への入社一年目には所属していたグループのプロジェクトに参加してどんどん仕事に慣れるようになった。だが、二年目から世界の経済危機の影響で会社のプロジェクトの詳細と計画プランが何回も変わっていて不安定な状態になったと共に自分の知識や技術スキル等を磨く必要があると感じ始めた。そこで、友人と家族と相談して修士卒業してから2年半後に大学に復帰することを決めた。最初は大学の雰囲気に慣れるまで時間がかかったので、ちょっと大変だった。他の大学生に比べると、一回大学から離れて社会人の経験を持つ私は大学での研究に関して、技術的な側面だけでなく社会ニーズや実現性などを含む他の場面を考慮しながら進めている。

将来について、今までの人生の経験を生かすことと双日国際交流財団から頂いている経済的な支援により勿論東北大学で優れている研究を行うことを狙っているし、近年非常に日系会社が注目している磁気メモリの分野でデバイス記録密度の向上方法を提供することは私の博士課程で重要な目的である。そして、仙台市の住民と外国人の間に異文化の理解を含む国際交流が成り立つように仙台国際交流協会(SIRA)の交流委員として積極的に活動している。

 
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