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日本から学んだこと
韓国出身/2010年3月来日
横浜国立大学 経営学部経営システム科 4年在学中
趣味:ベーキング、カメラ
将来の夢:世界一周
 
 

私はこの頃不思議な体験をしました。7 月に入って蒸し暑くなり夜には眠れなく、なぜか朝には6 時半に目が覚めてしまう日々が続きました。雨が降って猛暑が引いた後も同じ症状に苦労されました。周りの人にどうすればいいか相談もしてみましたが、いい解決策はみつからなかったです。そういうある日、火災報知機のアラームで起こされました。気温も低く湿度も高い日で単なる誤作動でしたが、そのアラームが鳴った時刻が朝の6時27分でした。偶然の一致に過ぎないかも知れませんが、私には6時半に起きてしまうと強く思っていることでこういう現象を引き寄せた気がしてならなかったです。

皆さんは「プラシーボ効果」についてご存知でしょうか? 患者に薬としての効果のない偽薬を本物の薬だと教えて飲ませることで病状が良くなるという有名な話ですね。薬剤師だったエミール・クーエは偶然にこの効果を確認し、さらに発展させ独自の自己暗示療法を考案しました。エミール・クーエの療法のポイントは次の二つです。

 @ ある考えが精神を独占してしまった場合、その考えは実際に、肉体的もしくは精神状態
   なって現われる。
  A ある考えを意志の力でおさえようと努力すれば、その考えをますます強めてしまうだけである。

ここである考えとは無意識であり意志の力は意識です。彼の主張によると私たちに莫大な影響力を与えるのは無意識であり、意識するだけでは無意識を抑制することができないのです。それではどうやって無意識をコントロールし良い方向へ導くことができるのでしょうか? その道具として「言葉」が使われます。

暗示と言っても特別なキーワードが必要とされるわけではありません。繰り返して話すことで潜在意識を刺激します。クーエは研究の結果から毎日「Day by day, inevery way, I’m getting better and better −日々、あらゆる面で、私はますますよくなっていく」ということを勧めています。

私の例から考えてみると、私は「眠れない」、「6時半に起きる」ということをよく周りの人に話していて、無意識に寝られないように体をコントロールしていたことになります。そして寝ようと意識することでますます眠れなくなっていたのでしょう。彼の研究結果から考えてみると繰り返して話す言葉は大きい力を持っていて、私たちは普段からネガティブな言葉よりポジティブな言葉を多く言うようにした方がいいと考えられます。「疲れた」、「やりたくない」と繰り返して言うと、ますます辛くなるようにやりたくなくなるように潜在意識を刺激してしまいます。

しかし自分自身にポジティブな言葉をかけたとしても、すぐいいことが起こることはないでしょう。たとえば「お金持ちになりたい」と毎日言うだけで空からお金が降ってくることはないでしょう。目に見える何かが起こるのではないですが、言葉にすることで潜在意識を刺激しそうなるための努力、思考ができる人間となります。

エミール・クーエの自己暗示療法は特別にお金が掛かったり、時間がかかったりするわけではなく、自分の理想を言葉にするだけです。「海賊王になる」と繰り返すあるマンガの主人公のように、私たちも目標を口にしてみたらいかがでしょうか。いつの日か目標を達成しているかもしれません。

 
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