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「ダメ人間」について語らせていただきます!
韓国出身/2007年10月来日
大阪大学 工学研究科 博士前期課程 2年在学中
趣味:合気道、写真、自転車、音楽を聴くこと
将来の夢:一つの分野で世界一の研究者になること、世界に貢献すること
研究テーマ:有機薄膜太陽電池
 
 

日本に来てから日本語の教科書に書かれていない言葉を会話の中で聞くことがしばしばありました。その言葉のひとつが「ダメ人間」という言葉です。使い方が色々で、最初に聞いた時には不思議で面白いと思いましたが、よく意味が理解できませんでした。後で友達から教わると‘努力しない人や、たとえば朝なかなか起きられない人、また謙遜する時’などにも使う言葉でした。場合によっては自分にも他人にも使うことがわかってきました。日本に来て6年が過ぎた今になって、私もその言葉を部活の朝練に寝坊した時や、ボケる時など(関西に住んでいますから、いかに軽妙な会話が大事かわかりました)、いろいろなところで気軽に使うようになりました。しかし、本当のダメ人間というのはどういう人なのだろうという疑問はずっと持ち続けていました。

その答えを得たと思ったのは日本のサッカー選手である長友佑都選手のインタビューの番組での一言でした。それは「成功は人間の表面を飾る。失敗は人の心を豊かにする」です。人は何かの問題や機会に直面した場合に、自分は失敗するから物事に挑戦しないであきらめる人と、それを自分が成長する機会と思える人で分かれると思います。自分が自分を信じて失敗を成長の機会だと思えることが大切だということです。また、彼の一言で「成功は人間の表面を飾る」という言葉も私の心に響きました。成功したことに自分が満足してしまうとこれ以上成長できないと思います。

大学受験の時私は日本留学の準備をしていました。学校の先生や友達たちは受からないだろうと思われていました。しかし、なぜかその時私だけが受かると思いこんでいました。そして試験の結果、成績が足りず落ちてしまいました。そのあと韓国の大学に入学しましたがどうしても日本行く夢を捨てきれずそこからもう一度勉強を始めました。そして次の年には国費留学生として日本に来ることができました。今思うとあの時の挫折は私自身を成長させ、自分を信じる力をつけることができたと思います。

私たちは偉人の話を聞いたり、結果が分かっているドラマをみて感動します。それは、その人たちの最後の結果ではなく、失敗を乗り越えていく姿に感銘を受けるからです。しかし、私はまだダメ人間の部分がいっぱいあると思います。失敗を恐れてなかなか始めようとしないことも多いですし、悪い結果を素直に受け入れられずに周りのせいにしたり他人のせいにしたりすることがよくあります。また、自分が成功したことを自慢したがるという嫌な部分に気づくこともあります。そういった未熟な自分を乗り越えて周りに感謝することができる余裕を持ち、自分自身を信じてこれからも日々成長していきたいと思います。そうして私がほかの人に感動を与えることができる人になりたいです。

 
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